【実話小説】トルクメニスタンに違法滞在した話 〜目次〜


 

 

「あなたは違法滞在となってしまいました。320ドルを罰金として支払うか、3年間の入国禁止処分になるか、どちらかを選んでください」
入国審査官がボクに告げる。ボクに落ち度はなかったはずなのに、一体なぜこんなことになってしまったのか。
ボクはトルクメニスタンを旅したこの5日間のことを思い返す―――

 

 

 


「もろたび。」を読んでくださってありがとうございます。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
このバナーを押して応援してくれると、ブログ更新の励みになります。


 

 


モロくんなの!

 

 

このページは「【実話小説】トルクメニスタンに違法滞在した話」の目次なの!

 


 

 トルクメニスタンに違法滞在した話 〜プロローグ〜

 トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第一話・ビザ申請〜

 トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第二話・発行拒否〜

 トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第三話・いざ、国境へ〜 

 

以後、順次更新していきます。

 

 

 

 

 

 


にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチっと押してくれたら嬉しいです!



トルクメニスタン・地獄の門へ行ったなの!


「もろたび。」を読んでくれてありがとうなの!
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
このバナーを押して応援してくれると、ブログ更新ガンバれるなの!


 

 

 


モロくんなの!
 

 

 

今、テレビを見ていたら、トルクメニスタンの地獄の門について放送されていたなの!

 

 

 

 

 

 

モロくんが行った時の写真をお見せするなの!

 

 

 

 

 

 

 

夜、砂漠の中を明るいところを目指して歩いて行くと、

 

 

 


 

 

 

明らかに、異彩を放つ空間があるなの!

 

 

 

近づいてみると、

 

 

 

 

 

 

 

とっても大きな穴なの! なんと、直径が約100mもあるなの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穴の中はメラメラと燃えているので、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

縁にいるだけで熱風が巻き上がっているなの!

 

 

 

 

 

 

湧き上がるガスに火がついていて、40年以上ずっと燃え続けているらしいなの。

 

 

 

あたりは観光地化されているどころか、道も看板も一切何もないところなので、

 

 

 

 

 

 

崖に腰掛けることができるくらい、すぐ近くまで近づけるなの!(自己責任なので要注意なの!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空中に飛び出している崖もあるので、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにも乗ってみたなの! ものすごい熱気だったなの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名前は地獄だけど、とても美しい場所だったなの!

 

 


にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチっと押してくれたら嬉しいなの♪

JUGEMテーマ:世界一周の旅


 

 

 

というわけで、地獄の門についてお届けしたなの!

 

 

 

かいぬし:「テレビ見た人が検索してアクセス数増えないかなー」

 

 

 

掲載してもすぐには検索にひっかからないから、手遅れだと思うなの。

 

 


【実話小説】トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第三話・いざ、国境へ〜




トルクメニスタン。

それは、中央アジアに位置する、国土の多くは砂漠に覆われた内陸国である。
かつてはソビエト連邦に属しており、現在は「中央アジアの北朝鮮」とも呼ばれる独裁国家だ。

と聞くと、悪いイメージが頭に浮かぶんじゃないかな。
劣悪な経済状態と生活環境の中、人々は恐怖政治に怯えながら暮らす―――
しかし、実際は全く違っていた。そこに何があり、人々はどのように暮らしているのか。
これは、ボクがトルクメニスタンという未知なる国に滞在して実際に体験した7日間の記録である。


 
こんにちは、モロの飼い主です。
トルクメニスタンで体験した実話小説の続きです。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチッと押してくれると、執筆が早くなるかも?(笑)







トルクメニスタン入国前日の夜。



ボクは、困っていた。



ビザの申請に苦労し、指定された日に受け取りに行ったらまだできていないと言われ、ビザを国境受け取りできるようお願いした。
トルクメニスタンビザの開始日、つまり明日は、ボクのウズベキスタンビザの最終日と重なっているため、ビザを受け取れないとボクはウズベキスタンに違法滞在になってしまう。
そんな心配をしていたが、先ほど大使館に確認の電話をかけて、国境でビザを受け取らせてもらえることが分かり、胸を撫で下ろした。

だが。

なぜだかわからないが、一緒にトルクメニスタンへ行くはずだった相方はビザがまだできていないと言われた。
しばらく電話口で粘っていたが、明日にはできないとの一点張りで、向こうが言うビザが出来上がる頃には、彼のウズベキスタンビザの期限が切れてしまう。
不幸中の幸いにも、彼のウズベキスタンビザはあと3日ほど残っていたので、彼は慌ててウズベキスタンを出国するルートを調べていた。
ウズベキスタンからの航空便はとても高いらしく、他の国へ陸路で抜けるルートを探すようだ。

「明日から一人か〜・・・・・・」

ボクは一人ごちる。もちろん、急遽ルート変更になってしまった彼の気苦労と比べれば大したことはないのかもしれない。今までの旅もほとんど一人旅だった。
だが、これから行くのは未知なる国・トルクメニスタン。
国内では基本的にインターネットが使えないらしいので、一度入国してしまえば情報収集できない。
一昔前の旅人はそれが当たり前だったのだろうが、検索も予約もネットでできる時代の旅人であるボクにとって、それは困難なことのように思えた。
それに加えて、朝から体調が悪い。熱を測ったら、なんと39度5分もあった。
しかも、トルクメニスタンを旅した人のブログを読むと、入国時に体温を測られたらしい。
わざわざメディカルチェックをするということは、何らかの対策をしているということで、「平熱が高めなんです」なんて言い訳では通じないこの体温はどのように判断されるのか。
もしも入国審査を断られるようなことがあれば、ウズベキスタンビザは一度出国すれば無効になるので戻ることもできず、両国の国境の狭間で途方に暮れることになってしまう。
多くの不安材料を抱えたまま、汗をかいて少しでも熱を下げるべく、毛布に包まってボクは眠りについた。







そして、トルクメニスタン入国当日。
昨日に比べて気怠さは軽くなっていたが、再び体温計を借りて体温を測ると、まだ38度あった。
宿のおばちゃんによると、トルクメニスタン行きのマルシュルートカはヒヴァの旧市街を挟んで反対側にある市場のあたりから出るらしい。
朝ごはんを食べて、おばちゃんに数日間のお礼を告げ、一緒にトルクメニスタンに行けなくなった相方には無事に出国できるようにあいさつをして、宿を出た。

ウズベキスタンの通貨は、公定レートと市場レートに倍くらいの差があるくらいなので、出国した後に再両替すると大きく損をしそうだ。
そのまま持っていてもただの紙切れになってしまうので、ボクは5000スムを残して市場でリンゴやビスケットなどを買い込んだ。
そして、マルシュルートカが出る10時になる前に、マルシュルートカが集まっている場所へ向かった。







「トルクメニスタン! マルシュルートカ!」

旅をしていますというとよく「英語は話せるの?」と聞かれる。

一人旅=英語が必要

そういう図式ができているのだろう。
しかし、ボクの答えは「2つの意味でNo」だ。
まず、英語はあまり話せない。せいぜい中学2年生レベルだろう。(最近クイズ番組で「tookの過去形は?」という中学生が85%正解している問題を間違えた。)
だが、Noという2つ目の理由、そしてボクが旅をできている理由。それは、「旅にそこまで高度な英語が必要ない」ということだ。
そもそも、英語圏の国というのは思っているよりも少ない。バックパッカーが行くような国ではなおさらだ。
そして、母国語ではないけど英語を話せる人というのは、ボクと同じように簡単な英語しか話せないことが多い。
そういう人達相手では、下手に不規則動詞の過去形にしたり、ましてや関係代名詞など使おうものなら通じない。(というかボクも使えないのだけど。)
だから、英語はあいさつ、数字、旅でよく使う英単語が少しあれば、文法などめちゃくちゃでも行けるというのがボクの持論だ。
そんな今までの旅の経験上、行きたい地名を言えば、周りの人が指をさしてくれたり連れてってくれたりする。
だから今回も

「トルクメニスタン! マルシュルートカ!」

とボクは街の人に訊いて回った。しかし、

「トルクメニスタン? ニェット(いいえ)」
「ウルゲンチ」

ウズベキスタンの人たちは優しいので、言葉が通じないアジア人相手でもちゃんと答えてくれる。
だが、一人としてトルクメニスタン行きのマルシュルートカを知っている人がいなかった。
そして、ウルゲンチという、ヒヴァから車で約1時間ほど離れた街に行けと言っていた。

ボクは、困っていた。

ここからマルシュルートカが出るものだと思っていて、残りのお金も少ししか残していない。
ウルゲンチへ行くにはトルクメニスタンの国境から一回遠ざかることになるので、お金が足りなくなるだろう。
ボクは一縷の望みにかけて何人もの人に尋ねたが、わからないと言われるかウルゲンチへ行けと言われるかのどちらかだった。
その時、ボクが訊いた人のうちの一人が、別の男性を連れてボクのところへ戻ってきた。そして彼は、

「あなたは英語を話せますか?」

ボクなんかのレベルを遥かに超える流暢な英語で、彼はボクに訊いた。

「ダー! ダー!(ロシア語で「はい」)」

なぜか英語で訊かれたのにロシア語で答えてしまったが、これは好機だ。

「トルクメニスタンに行きたいんだけど、マルシュルートカはどこから出ているの?」
「ここからは出ていないよ。ウルゲンチへ行かないといけない」
「そうなんだ・・・・・・。ここから出ていると訊いたのだけど」

すると彼は現地の言葉に切り替えて周りの人にいくらか尋ねて、そしてボクに向き直ってこう言う。

「誰も知らないみたい。ウルゲンチへ行くなら案内するよ」
「それが、あと5000スムしかないんだ・・・・・・」
「大丈夫。僕が君の分を払うよ」

突然ボクの前に現れた英語が堪能な彼は、まさに救いの神だった!







彼に連れられて、彼とボクはウルゲンチ行きのミニバスに乗り込んだ。
なんとウルゲンチまでも一緒についていってくれるらしい。
車中でいろいろな話をした。

「ウズベキスタンは好きかい?」

と訊かれて、ボクはお世辞でも何でもなく、心の底から

「大好き! また来たい!」

と答えた。今この瞬間を含めて、ウズベキスタンの人は本当に優しい。
1時間後、ウルゲンチのバスターミナルに着くと、今度は別のマルシュルートカへ連れて行かれる。
彼はドライバーに二言三言伝え、さらにボクの分のお金を渡した後、ボクに言った。

「トルクメニスタンに行く乗り合いタクシーの場所へ連れて行ってもらうよう言っといたから。お金も払っておいたよ」

ありがとう、という言葉だけでは足りないくらい、彼はボクによくしてくれた。
通りすがりの、得体の知れない異国人に対してなぜこうにも優しくしてくれるのだろう。
ごくごく一部のムスリムの過激な行動のせいで誤解されがちだが、本来のムスリムは本当に本当に優しい人たちなのだ。


(真ん中にいるのが彼。周りにいるのは写真に写りたくて入ってきた人・笑)

ボクは何度も何度もありがとうと彼に言って、マルシュルートカに乗り込んだ。



しばらく走った後、ドライバーはここだよと教えてくれた。
終点でもないのにドライバーはわざわざ降りてくると、乗り合いタクシーの人とボクを引き合わせてくれた。
さらになんと、次の運転手にお金まで払ってくれているではないか!
ウルゲンチまで連れて来てくれた彼がそのお金も渡してくれていたのかもしれないけれど、そんなの知らないふりして自分の懐に入れることだってできるだろうに。
次のタクシードライバーはトランクにボクのかばんを入れると、最後の一人だったようですぐに車は出発した。





午後1時20分。ウズベキスタン側の国境についた。
賄賂を求めてくることもあるという噂があるが、全くそんなことはなく、呆気ないほどすんなりと出国させてもらえた。
ここからトルクメニスタン側までの国境までは少し距離があるので、車に乗らないといけない。
値段を訊くと、1ドルでも3000スムでも3マナト(トルクメニスタンの通貨)でもいいとのことらしい。
現地の人たちも同じ額を払っていたので、残っていた5000スムから3000スムを払って、車に乗り込んだ。



ほどなくしてトルクメニスタン側のイミグレーションに着いた。
噂には聞いていたが、いきなり前大統領の大きな写真があって、笑ってしまう。
しかし、気を引き締めなおなさいといけない。
いろんな人に優しくしてもらい幸せな気分に浸っていて忘れていたが、ボクはまだトルクメニスタンビザを持っていない。
昨日、国境で受け取れるという確認の電話はしたものの、ビザ申請も、指定された日に大使館で受け取ろうとした時も一筋縄ではいかなかったのだ。
それに加えて体温を測られるらしいのに、数時間前に測った時は38度あったのだ。そこで弾かれてしまう可能性もある。
ボクは緊張の面持ちで、トルクメニスタンへの第一歩を踏み出すべく、ドアを開けた。





第四話へ続く
 
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチっと押してもらえると、更新の励みになります。
JUGEMテーマ:世界一周の旅

【実話小説】トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第二話・発行拒否〜




トルクメニスタン。

それは、中央アジアに位置する、国土の多くは砂漠に覆われた内陸国である。
かつてはソビエト連邦に属しており、現在は「中央アジアの北朝鮮」とも呼ばれる独裁国家だ。

と聞くと、悪いイメージが頭に浮かぶんじゃないかな。
劣悪な経済状態と生活環境の中、人々は恐怖政治に怯えながら暮らす―――
しかし、実際は全く違っていた。そこに何があり、人々はどのように暮らしているのか。
これは、ボクがトルクメニスタンという未知なる国に滞在して実際に体験した7日間の記録である。


 
こんにちは、モロの飼い主です。
トルクメニスタンで体験した実話小説の続きです。
全話はこちらから。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチッと押してくれると、執筆が早くなるかも?(笑)



さて―――
トルクメニスタンの旅小説のくせに、前回はビザを申請する話だけで終わってしまった。
今回こそトルクメニスタンのことを書きたいけど、実はビザの取得に際しても







2015年9月30日。
青の都・サマルカンドから夜行列車に乗って、ボクは相方と共に再びタシケントの街へ戻ってきた。
相方、といってもボクは一人旅であり、1週間前にタシケントでトルクメニスタンビザを申請した時も一人だった。
しかし、サマルカンド泊まった宿・バハディールで、以前タイとキルギスで会ったことのある旅人と、偶然再会した。
そして、トルクメニスタンという得体のしれない国に一人で行くのが不安だったボクは、一緒にトルクメニスタンへ行こうと誘ったのだった。
こうしてボクは、彼と一緒にタシケントへ戻ってきた。
先週泊まったSunrise Caraven Stayはまだチェックイン時間より前だったが、荷物を預けたいというと快諾してくれた。設備だけでなく、スタッフも最高の宿だ。
ボクはビザ受け取り、相方はビザ申請のためにトルクメニスタン大使館へ向かう。



名簿に名前を書き、順番を待って、職員さんの図らいで二人一緒に大使館へ入った。
相方は申請書類をもらい、それを埋める。そしてボクは職員に、ビザを受け取りたい旨を告げる。すると、

「まだビザはできていない。来週取りに来てくれ」

と、言われてしまった。

「待ってよ! 先週来た時に、今日(9月30日)来てくれと言っていたじゃないか!」
「だが、まだできていないんだ。来週来てくれ」

何を言おうとビザができていないとの一点張り。そこでボクは、攻め方を変えることにした。

「ウズベキスタンビザの期限がないんだ。じゃあせめて、国境でビザを受け取らせてくれ」

誰かのブログで、タシケントでビザを申請して、トルクメニスタンへ入国する際、国境で受け取った人がいるとの記事を見た。
先週来た時に国境受け取りは拒否されたが、必死の説得が通じたのか、

「仕方ないな・・・・・・。これがキミのビザの確認番号だ。そして、これが私の携帯電話の番号。トルクメニスタンへ入る前日にまた電話しなさい」

大使館職員はメモ用紙にビザの確認番号と電話番号書いて、ボクに手渡してくれた。
前回できないと言われたのは、どうやら面倒だからしたくないだけだったからのようだ。
向こうが指定した日にビザができていなかったことと言い、日本では考えられないことだが、ビザは手に入ることだしと受け入れた。

「彼も一緒の日にトルクメニスタンへ行きたいんだけど、国境受け取りさせてくれる?」

と、相方の分もお願いすると、

「わかった。同じ確認番号で受け付けておく」

大使館職員は無愛想だが、話せばわかる人だった。
これでボクも相方も、再びタシケントへ戻ってくるという制約がなくなるので、今後の旅の計画が立てやすくなる。
ボクらはウズベキスタンで過ごすこれからの旅程を話し合い、トルクメニスタンビザ開始の日まで、ウズベキスタンを満喫するのだった。







10月13日。
「いよいよ明日かー」
数日前からボクらはトルクメニスタンとの国境にほど近く、世界遺産にもなっている街・ヒヴァに入り、観光しながらトルクメニスタンへ入る日を待っていた。
そして前日になったので、ビザを申請した時に大使館職員に言われた通り、電話をかけなくてはいけない。
「うー、なんだか頭が重いな・・・・・・」
特に早起きしたわけでもないのに、頭がぼうっとする。もう少しベッドで寝ていたいが、この電話だけはすませないといけない。
手すりにつかまりながら階段を降りて、泊まっている宿・アリベックのおばさんに頼んで、電話をかけてもらう。しかし、

「うーん、繋がらないねぇ」

大使館が開く9時以降にかけたにもかかわらず、大使館職員は電話に出なかった。
トルクメニスタンへ入国する前日、しかもボクにとっては明日がウズベキスタンビザの期限最終日なので、明日出国できないと非常に困る。
すると、宿のおばさんは大使館職員の携帯電話の番号にショートメッセージを送ってくれた。
朝ごはんを食べて返信を待とうとしたが、食欲もあまりなく、アリベックご自慢の朝食も今日ばかりは喉を通らない。
昨日までにあらかたヒヴァの主要どころの観光も終えていたので、ボクはそのまま宿のベッドで寝ていた。1時間くらい経っただろうか、おばさんが

「大使館から返信が来たよ」

と教えてくれた。おばさんいわく、今は忙しいから、午後5時にまた電話してくれとのことだった。
すぐに色よい返事がもらえなかったことに一抹の不安を覚えながら、他に為す術もないので夕方まで待つこととなった。



それにしても頭が重い。熱もある気がする。
熱を出した時は汗をかくと下がる、という古典的な知識に倣い、あえて厚着をして毛布にくるまる。
ボクの様子を心配して、相方がボクに訊く。
「大丈夫? 体温計持ってるけど使う?」
「ありがとー、ちょっと貸してー」
日本にいる時は、具合いが悪いのなんて気のせいだ! 体温計の温度見たら病気になる気がする! と謎の理論で体温計を忌避していたボクだが、異国の地においてそのようなことを言っている場合じゃない。
正確な体温を測るため、一旦毛布から這い出して汗をタオルで拭うと、体温計を脇にさす。
思っていたよりも早く電子音がして、どれどれとボクは体温計を見やる。
そして、驚愕した。



39度5分。なかなかの高記録だ。
「どうだった?」
「あはは、39度5分だってー」
自分の体温を見たら余計に具合が悪くなるかと思っていたけど、思いのほか心は元気だった。
「え!? 大丈夫!?」
「明日出国しないといけないし、明日までには下げるよー」
日本にいる時は、薬に頼ったら駄目だ! 自分の力で治す! と謎の理論で薬を忌避していたボクだが、異国の地においてそのようなことを言っている場合じゃない。
ボクは自分の鞄から発熱時に効果がある薬を見つけると、水で飲み下してまた毛布にくるまった。



そして夕方。
午後5時になったので、ベッドから這い出ると、相方とともに再び宿のおばちゃんのところへ向かった。
電話をかけると今度はちゃんと繋がり、わからない言語(ウズベク語?)でおばちゃんが話す。
しばらく話していると、おばちゃんが怪訝な顔をした。嫌な予感がする。
おばちゃんは携帯電話から顔を話すと、ボクの名前を再確認して、こう言った。

「あなたは明日出国できるよ。(メモを見せて)この確認番号を見せれば、国境でビザの受け取りができる」

なんだ、嫌な予感は気のせいだったかとほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間、次の一言で固まった。

「けど、あなた(相方)のビザはできていないって」



「「なんだってー!?」」








第三話へ続く
 
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチっと押してもらえると、更新の励みになります。
 
JUGEMテーマ:世界一周の旅

【実話小説】トルクメニスタンに違法滞在した話 〜第一話・ビザ申請〜




トルクメニスタン。

それは、中央アジアに位置する、国土の多くは砂漠に覆われた内陸国である。
かつてはソビエト連邦に属しており、現在は「中央アジアの北朝鮮」とも呼ばれる独裁国家だ。

と聞くと、悪いイメージが頭に浮かぶんじゃないかな。
劣悪な経済状態と生活環境の中、人々は恐怖政治に怯えながら暮らす―――
しかし、実際は全く違っていた。そこに何があり、人々はどのように暮らしているのか。
これは、ボクがトルクメニスタンという未知なる国に滞在して実際に体験した7日間の記録である。


 
こんにちは、モロの飼い主です。
トルクメニスタンで体験した実話小説の続きです。
プロローグはこちらから。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチッと押してくれると、執筆が早くなるかも?(笑)



さて―――
初っ端から言い訳になってしまうのだけど、今すぐにトルクメニスタン内であったことを書くことができない。
まずはトルクメニスタンに入国する前、ウズベキスタンでの出来事から書こうと思う。

前回書いた通り、トルクメニスタンに入るためにはビザがいる。
そして、そのトルクメニスタンのビザを取得するためには、その前後の国のビザが必要となるということも書いたと思う。
ボクはキルギスという国で、トルクメニスタンに入る前の国であるウズベキスタン、そして出た後に行く予定であるアゼルバイジャンのビザを手に入れていた。
これらを取得するのも一筋縄では行かなかったのだけど話が長くなってしまうので割愛するとして、ボクはウズベキスタンの首都・タシケントでトルクメニスタンのビザを取ろうとしていた。







2015年9月22日、午前5時30分。
ボクはタシケントの宿・Sunrise Caravan Stayのドミトリーで目を覚ますと、出かける支度を始めた。

「ふわ〜、眠い・・・・・・」

ボクは朝方の人間ではない。というかむしろ夜型なので、朝は大の苦手だ。
朝の5時半に目覚めるよりも、眠りについたことの方が多いかもしれない。
ではなぜこんなに早起きをしたのかといえば、トルクメニスタンのビザを申請するためである。

「うわー、けっこう肌寒いなー」

昨日ウズベキスタンへ入国した時はTシャツ一枚でも暑かったが、砂漠の多い内陸国なので明け方は冷える。

「体が冷えちゃうから、走っていくか。こういう時は、この曲だ!」

ボクはイヤホンを耳に入れると、ポケットにあるiPhoneで『ロッキーのテーマ』を再生した。
軽快なトランペットと重厚なトロンボーンで始まるイントロでテンションを上げながら、ジョギングで大使館へと向かう。



「それにしても警察? 軍? の人が多いな・・・・・・」
宿の前の小道から中央分離帯のある大きな道に出ると、まだ6時前だというのに一つ一つの交差点おきに深緑の制服を纏い銃を持った人が立っている。
世界有数の治安がいい国・日本で育ったボクにとっては銃が剥き出しであるだけでぎょっとするのだけど、ウズベキスタンの人たちにとってはこれが日常風景なのだろうか。
そしてボクは、昔読んだ小説の一節を思い出す。

 

「町に警官がとても多いですね。私の経験上、こういう国では油断してはいけません」
「治安の悪さにですか?」
「いいえ。権力の側にです」
キノの旅(8) 『歴史のある国』



実際にこのウズベキスタンでも、警察官が難癖をつけてきて所持金や持ち物を奪っていくということもあるらしい。
発展途上国を旅するにあたって、真に危険なのは治安ではなく権力の側かもしれない。
ボクは目を合わせないようにして、大使館への道を急いだ。



とはいえ生まれてこの方運動経験が滅法ないボクは、大したことないスピードのジョギングと休憩がてらの徒歩を繰り返しながら、15分ほどで大使館の前へと着いた。
時刻は午前6時過ぎ。もちろん大使館がこんなに朝早くから開いているわけもない。
ではなぜこんなに早く来たかというと、事前にこんな話を聞いていたからである。

「タシケントにあるトルクメニスタン大使館では、朝早く名簿に名前を書いて受付をしておかないと、申請をさせてもらえない」
「申請が可能なのは月から木曜日の午前中のみ。時間になると、待っている人がいても閉まってしまう」

こんな話を聞いていたから、ボクは苦手な早起きをしてでも朝早く大使館に来たのだった。
門の前にある詰め所の中に、警備員らしき人がいたので聞いてみる。

「ビザ! イーミャ(名前)!」

ウズベキスタンの公用語はウズベク語だが、旧ソ連の国だったのでロシア語もそれなりに通じる。
2ヶ月半前にロシアに入国した時は「こんにちは」「ありがとう」「ボルシチ」の3つしか分からなかったが、カザフスタン、キルギス、タジキスタンと旧ソ連の国を旅してきて、ボキャブラリーも少し増えた。
それに加えボクは最強の言語である"ボディーランゲージ"の達人である。
今回も「イーミャ(名前)」と言いながら手で書くジェスチャーをしたら、あっさりと通じたようだった。

「これに名前を書きなよ」(推測)

と警備員が差し出されたA4のまっさらな白紙に、ボクは自分の名前を書いた。
彼はボクの名前の左に"1"と書くと、その下に2、3、4・・・と数字を書いていく。どうやら順番待ちの名簿は手作りのようだった。
大使館が開くのは午前9時。他の人のブログによれば9時半頃から受付がスタートするらしい。
ボクは一度宿に戻って、朝食を摂った。









「ごちそうさまでしたー」

昨晩から泊まっているSunrise Caravan Stayの朝ごはんは、とても豪華だった。
俗に"日本人宿"と呼ばれる日本人が多く集まる宿がタシケントには2つあるらしい。
しかし、トルクメニスタン大使館に近いという理由でそのどちらでもない宿を選んだが、その選択は正解だった。
ビュッフェ形式になっているのでハムとチーズをパンに挟んで昼食用のサンドイッチを作ったボクは、再び宿を出るとまず市場へ向かった。
トルクメニスタン大使館でトランジットビザを申請するには、顔写真の他にパスポートと前後2ヶ国のカラーコピーがいる。
白黒のコピーしか持っていなかったボクは、それらを調達する必要がある。
しかし、コピー屋に行こうにも、前日の夕方にウズベキスタンへ入ったばかりのボクは、まだこの国の通貨を持っていなかった。
そして、ウズベキスタンでは銀行などで行う公式のレートと、実際の街中で行う闇両替ではレートが倍近く違う。
そういった理由から、宿の親切なスタッフさんが勧めてくれた、宿から5分の市場へ歩いて向かった。





ボクは地元の市場を見て歩くのが好きだが、今は見て回る時間はない。
事前に闇両替の相場もスタッフさんから聞いていたので、数人に聞いた中でよいレートを示してくれた人と両替を行う。
その時のレートでは1ドルが4850スムであり、この国で最も流通しているのが1000スム札だ。
100ドル札と両替すると、



485枚になって返ってきた。お金持ちの気分になったところで、次はカラーコピーだ。
家にプリンタがある家が少ないのか、中央アジアではよくコピー屋を見かける。
しかし、白黒のみのお店が多かったので、何店舗か回ったところでようやくカラーコピーできるお店を見つけた。
コピー屋といっても実際はパソコンと複合プリンタが置いてあるだけだ。
パスポートをスキャンして取り込み、パソコンのモニター上で確認した後、印刷する。
親切なことに、それぞれ別ページにあったウズベキスタンビザとアゼルバイジャンビザを、トリミングとコピーをを使って1ページにまとめて印刷してくれた。
手間をかけてくれたのに、料金は1枚分だ。

「ラフマット!(ありがとう!)」

とお礼を言って、満を持してトルクメニスタン大使館へ向かう。










必要なものは揃った。後は大使館の中で、申請書類を書くだけだ。
ほどなく大使館へ着き、ボクは警備員の人の元へ向かった。すると、

「もう順番が過ぎている・・・・・・」

ボクが両替やカラーコピーをしていた間に、順番は既に9番まで進んでいた。
一度過ぎてしまうと無効になってしまうらしく、ボクは名簿の一番下――なんと33番――のところに再び名前を書いた。



また順番を飛ばされるわけにはいかないが、さすがに呼ばれるまでにまだ時間があるので、近くにある



ナヴォイ・オペラ・バレエ劇場や、



ウズベキスタンの英雄・ティムールの像などを見て回った後、余裕を持って大使館へ戻った。
しかし、大使館はまだ開いている時間のはずなのに、待ち合いスペースには誰もいない。
警備員の人に訊いてみると、

「今日はもうおしまい」(推定)

と言われてしまった。理由は分からないが、名簿を見ると今日は25番の人のところで打ち切られてしまったらしい。
こうして、トルクメニスタンビザ取得作戦初日は、申請すらできずに終わった。







翌朝、2015年9月23日。
ボクはまた6時過ぎにトルクメニスタン大使館へ行って、名簿の1番上に名前を書いた。
前日は両替とカラーコピーで遅れてしまったが、今回は必要な書類は全て揃っている。
宿に一度戻って朝ごはんを食べた後、この日は9時前に大使館へ戻ってきた。
開館時間は9時のはずだが、9時半頃になってようやく名前を呼ばれた。
荷物は入り口で預けさせられ、パスポートと申請に必要なものだけを持って、昨日は入れなかった大使館へ入る。
中で申請書類を渡されたが、トルクメン語で書かれておりさっぱりわからない。
幸い大使館職員の人(無愛想で少し怖い)が英語が話せたので、片言英語を駆使しながら、1つずつ質問の欄を埋めていった。
その中の一つに、トルクメニスタンに入国する日付を書く欄があった。
発行までには少なくとも5営業日が必要で、国境受け取りができないと言われたので、またこのタシケントへ戻ってこないといけない。
楽しみにしていたウズベキスタンの観光がビザに追われて中途半端になるのは嫌なので、ボクは余裕を持ってウズベキスタンビザの期限最終日、10月14日を開始日にした。
全ての欄を埋めて、申請書類を大使館職員に渡し、

「じゃあ9月30日にまた来て」

と言われて、ボクはその時気付いた。

「ウズベキスタンビザの最終日とトルクメニスタンビザ初日を合わせたら、出入国できる日はその一日限りしかないじゃん!」

ビザの期間を数日間重ねていれば、何かトラブルがあった場合に出入国を翌日に延期することができる。
しかし、ボクはトルクメニスタンビザの開始日をウズベキスタンビザの最終日と同じ日にしてしまったため、出国する日はその一日しかない。
そして、何らかの理由により10月14日に出入国できないと、ウズベキスタンビザが切れて違法滞在になってしまうのだ。

「まぁ、余裕を持った日程で国境近くの町へ着いて、10月14日にちゃんと出国すれば大丈夫か・・・・・・」

しかし、このビザの日付指定のせいで後々大変な思いをすることになるとは、この時は想像すらできなかったのであった。







第二話へ続く
 
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
ポチっと押してもらえると、更新の励みになります。
 
JUGEMテーマ:世界一周の旅


らんきんぐ

モロくんなの!
「もろたび。」を応援してなの!
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周準備へ
(ポチっと押してほしいなの。)

ついったー

こめんと

  • 【京都・錦】商店街、老舗カフェ、行列のできるラーメン屋で食い倒れなの!
    柏原@台湾
  • 【かいぬし手記】ホンジュラスの学校と児童教育
    こっけ〜
  • 【かいぬし手記】ホンジュラスの学校と児童教育
    サンギタ
  • 【京都・錦】商店街、老舗カフェ、行列のできるラーメン屋で食い倒れなの!
    こっけ〜
  • 【京都・錦】商店街、老舗カフェ、行列のできるラーメン屋で食い倒れなの!
    柏原@台湾オバチャン
  • 【京都・錦】商店街、老舗カフェ、行列のできるラーメン屋で食い倒れなの!
    こっけ〜
  • 改めまして、モロくん(と少しかいぬしさん)の自己紹介なの!
    こっけ〜
  • 【京都・錦】商店街、老舗カフェ、行列のできるラーメン屋で食い倒れなの!
    柏原@台湾オバチャン
  • 改めまして、モロくん(と少しかいぬしさん)の自己紹介なの!
    森 きより
  • 【サンフランシスコエルアルト】グアテマラ最大の露店市なの!
    モロくん

モロくんのにっき

かてごりー



もろたび。けんさく

かれんだー

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>

あーかいぶ

とらっくばっく

ぷろふぃーる

そのほか

ケータイ

qrcode

おせわ

無料ブログ作成サービス JUGEM