【かいぬし手記】中国政府に”違法”な持ち物を没収された話

【かいぬし手記】中国政府に”違法”な持ち物を没収された話

※ 当記事は2015年9月9日に投稿されたものを、転載したものです。

 

 

どうも、モロのかいぬし、こっけ~です。

中国に滞在した2週間では、一般人のモラルの低さもさることながら、警察や軍人など権力をもつ人たちの横暴な態度に閉口してきました。

※ 中国で差別を受けた話はこちら。

【かいぬし手記】日本人差別に対する報復措置

そして、中国を出国する最後の最後まで頭にくることがあったので、それについて書こうと思います。

 

 

 

昨日の24時前に出発した列車は、砂漠の中をどんどん進んでいった。
そして、出国のために阿拉山口駅というところで停車した。
制服を着た高圧的な人たちが、それぞれの部屋を荷物をチェックして回ってくる。
無言でカバンを開けるようにジェスチャーしてきたので、何も悪いものを持っていないからかばんの鍵を開けてやった。
バックパックを見せると、せっかく綺麗に詰めたのにひっくり返すように漁られてぐちゃぐちゃになる。
そして散らかした中身を整えようともしないまま、今度はリュックを指差した。

少し苛立ちながら今度はリュックの中を見せると、彼は中にあった地図帳を手にとった。
そして、ご丁寧に1ページ1ページ丹念にめくってその中を見る。
それなりの時間がたって、地図帳を指差しながら何やら中国語でまくし立てられた。
分からないジェスチャーをしていると、彼は別室にいた中国人の乗客に携帯電話でネットに繋がせて翻訳させた。
(出入国を取り扱う職業なら、基礎的な英語くらい話せるようにしておいてほしいが、それは贅沢なんだろうか。)

 

翻訳:「あなたは違法な地図を所有して、我々は没収します」

 

こっけ~:「は!? どういうこと!?」

 

 

 



 

ボクが驚いた顔をしていると、すると彼はニヤニヤしながら、日本と中国が両方書いてあるページを開き、小さな島を指さした。

 

そこには”尖閣諸島“と書かれていた。

 

しまった、と気づいた時には遅かった。
ここは中華人民共和国。共産党政権が人々の自由を押さえつける国。
インターネットの閲覧もかなり制限されていたように、情報統制が厳しい国だった。

 

入国時ならまだしも、何も出国するときにとも思って粘ってみたが、ダメなものはダメだった。
彼らは嘲笑いながら、ボクが旅のルートを決めたり、他の外国人旅行者の故郷の場所を尋ねたりするときに使っていた地図帳を持ち去った。
もちろん代替物や補償などあるわけがない。
ボクが”違法な”地図を所有していたのだから。

 

彼らが立ち去り、ボクはげんなりしながらぐちゃぐちゃにされた荷物を詰めなおした。
荷物チェックは一人ひとり念入りに行われるから、列車はなかなか出発しない。
またしばらくして、今度は迷彩柄の服を来た人がコンパートメントへやって来た。
そしてなんと、また荷物を開くようにジェスチャーするではないか。

 

かいぬし:「さっきもうやったよ!」

 

とアピールをすると、その人は自分の服の肩の部分にあるワッペンをボクに見せた。

 

中国武警

 

さっきの人とは立場が違うということだろうか。
結局ボクが詰めなおした荷物は、またもぐちゃぐちゃにされることとなった。
その様子を見ながら、ボクはいろいろと思い出す。
中国の街では――特にウルムチにおいては――この中国武警という人達が、あちらこちらで銃を構えていた。

 

 

政府施設の警備ならまだしも、ウルムチの宿のすぐ横にあった百貨店の駐車場にも戦車と一緒に立っていた。
彼らが守っているのは、本来守られるべきである国民ではない。
彼らは国民を押さえつけることで自分たちを、つまり権力側を守っているのだ。
既に地図帳を没収されたボクの荷物の中には、これ以上取り上げるものはないらしかった。
一通りチェックが終わると、何事もなかったように次の部屋へ移動していった。

 

 

列車は停車してから数時間後、ようやく動き出す。
停車している間はトイレは使えない。明け方目が覚めた時に、トイレへ行っておいてよかった。

しばらくしてパスポートが返ってきた。

 

 

入国時と同様に端へ詰めることなく、しかも高さをずらされてパスポートの真ん中部分に押された。
わざとやっているのか、それともスペースをうまく使うという発想が存在しないのか。
ページをめくると、

 

 

カザフスタンの入国スタンプが、ページの右上に押してあった。
下の方にはモンゴルの入国と出国のスタンプが、仲良く並んで押してある。
気遣ってくれてありがとう。そこにはいない、カザフスタンとモンゴルの入国審査官たちに感謝した。

 

 

ちなみにパスポートと一緒にあるのは出入国カードで、出国するときに回収されるので大切に保管しておかないといけない。
現在カザフスタンは期間限定で、日本国籍所有者に対してビザを免除している。
ただし、5日間を超える滞在だと外国人登録をしないといけないらしい。
しかし、この出入国カードにスタンプが2個押されている状態ならば最初から登録されているという情報もある。
今回はすぐにビシュケクへ抜ける予定だったので問題なかったが、長居する場合は要確認。

2018年3月現在、日本人はビザ無しで30日間まで滞在できます。

 

 

カザフスタン側の国境駅・ドルジバ駅では、ここから線路の幅が異なるため、台車交換を行った。

両国の幅のレールが存在する線路に車両は入り、

 

中にいる乗客や荷物ごと、黄色い機会で持ち上げる。

 

そして中国側の台車を取り外し、カザフスタン側の台車を取り付ける。
ボクはあまり鉄道に詳しくはないが、なかなか日本では見られない光景なので面白かった。
一説には、中国からの容易な侵入を防ぐために軌間(レールの幅)が違うらしい。
尖閣諸島と書かれているだけで地図を取り上げる国だ、あながち間違いでもないだろう。

 

 

カザフスタンに入り、少し草が生えた大地を車両は走っていく。
中国はもう過ぎ去った。楽しみにしていた中央アジアの旅は、もう始まっている。

 



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