【東日本大震災②】石巻の巨大堤防から考える、安全と経済の両立性。

【東日本大震災②】石巻の巨大堤防から考える、安全と経済の両立性。

 

もろたびを見てくださって、ありがとうございます。こっけ~です。

今年も3月11日がやって来たので、東日本大震災について書きたいと思います。

 

これから掲載する写真はところどころにモロが写っています。
不謹慎だと眉をひそめる人もいるかもしれませんが、まだ漢字を読むのが難しい子供たちにも写真を通して震災のことを知る切っかけになってほしいと思い、載せることにしています。

 

※ 昨年の記事、宮城県東松島市についてはこちら。

 

 

 

世界三大漁場に近い、石巻市

宮城県石巻(いしのまき)市。宮城県では仙台市についで人口の多い街である。
江戸時代に、仙台藩初代藩主・伊達政宗が行った北上川の河川工事と新田開発により、河川舟運と海運の結節点として大いに発展。
そして、寒流である親潮と暖流である黒潮がぶつかる潮目である金華山沖は世界三大漁場の一つとされ、石巻は日本でも有数の水揚げ量を誇る港町だ。

 

旧北上川沿いにあるいしのまき元気いちばでは、鮮魚や水産加工品などを買うことができる。

 

江戸時代は川湊(かわみなと)が栄えていたが、鉄道やトラック流通の発展、そして漁船の大型化により、市内中心部は海岸沿いへと移り変わっていった。

 

そんな中、2011年3月11日、東日本大震災を迎える。

 

 

 

 


(石巻市 震災伝承推進室より引用)

 

沿岸部、つまり海抜が低い地域にあった石巻市の中心地は、その大部分が浸水した。
しかも、震源に特に近かった石巻市では、地震発生からわずか5分で津波が到達し、高さが最大で8.6mもの高さに及んだという。

 

 

 

 

安全と経済の両立は不可能なのか?

日本は言わずとしれた地震大国であり、古来より多くの地震の記録が残っている。
宮城県沖とて例外ではなく、この地域を大きな地震が襲うであろうことは予想されていた。
それどころか、下流域の住民から「川が見えなくなる」という意見が上がったことで堤防整備が遅れていたという。

 


(震災1ヶ月後に地元住民が書いた看板)

その結果、石巻では海沿いだけでなく、川沿いのエリアにも大きな被害を出すこととなった。
市内の別の川では、河口から4km離れたところにある小学校にも津波が届き、被害を及ぼした。
あれから12年。町はどう変わったのか。

 

 

 

取材記事によると、石巻市雄勝町には、高さ10m近い堤防が築かれているという。
これで地元住民も一安心・・・かと思いきや、どうやら堤防の建設には反対している人も多いとのことだった。

「高い防潮堤を作れば漁業も景観も打撃を受ける。」

「高い壁で囲まれたグロテスクな景色」

そういった地元住民の声が、記事には載っていた。
もちろんそう言った論調が地元住民の全てではないだろう。
だが、あのような大災害のあとでも、経済や日々の利便性を優先する人がいるのも確かだ。

 

茨城県大洗町。海に面したこの町は、大洗磯前神社をはじめ、水族館や海産物など、海を資源としている町だ。
この町も、震災後に堤防を造ることとなったが、観光業を中心に、反対する人は存在する。

 

命より大切なものなどない。
そういって目に見えて分かりやすい安全を優先することは、一つの真理だ。
だが、堤防建設に反対する意見をボクは馬鹿にすることができない。

 

もし、ここに堤防が築かれて景観が悪化したら、この町に来る観光客はどれだけ減るだろうか。
堤防が数十年、百年に一度の災害から命を守るために、その他大多数の日々の暮らしの基盤となる収入を奪われれば、それもまた生きてはいけないからだ。

それは、コロナ初期の対応のときもそうだった。
ロックダウンして感染拡大を封じ込めるのか、それとも経済活動を続けていくのか。
この3年の日本政府の方針は、果たして成功だったのか、失敗だったのか。
それすらも、どの立場から見るかによって、判断は分かれるだろう。

 

 

 

 

何を優先するか。何を犠牲にするか。

2023年の3月11日は、日比谷公園で行われていたPIECE ON EARTHというイベントを見学した。
様々な団体が活動報告や募金活動などをしている。

 

 

そして、小泉純一郎さんと菅直人さんという、二人の元首相が登壇した。
お二人は震災そのものよりも、原子力発電に関しての発言が多く目立ったが、この問題も非常にシビアである。
原子力発電所は万が一トラブルが起きたときに大問題が起こるのは間違いない。
だが、原発を多く止めたことで火力発電の割合が上昇し、原油価格の上昇から多くの一般庶民は電気代の高騰に苦しんでいる。
クリーンエネルギーへの転換はさらなる経済的負担を増加しそうであるし、実は太陽光発電も環境破壊に繋がるリスクを孕んでいる。

絶対の解決策など存在しないからこそ、安全にも環境にも経済にも配慮することを為政者には求められる。
そして、それを実行できる人物を選ぶことを国民は求められているのだと思う。

 

 

 

そのためには、学ばないといけない。

 

 

 

多様な考え方、価値観を身につけるにはどうすればいいか。

 

 

 

 

それはもう、旅するしかないよね!!!!!!!!

 

 



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おまけ

昨日は日比谷公園のあと、岩手県の日本酒と、宮城県のワインと、山形県と秋田県のパンと、福島県の桜を購入してきました。

 

 

少しでも被災地の経済を回す!

・・・・・・青森県だけ手に入らなかったので、今年中に絶対行きます。

 

 

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